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AKIRA SUDOH / ARCHIVE

m&m BACKNUMBER

須藤晃が公式ホームページに書き綴ったメッセージと覚え書き。音楽、仕事、日々の出来事、そして時代についての言葉を、掲載当時の文章のまま収録しています。

※文章・表現は掲載当時のものです。現在の見解や状況を示すものではありません。

2001年 | 61件

2001年1月 9件

今年は神頼みをやめて・・・

今年は神頼みをやめてみます。

メールの年始挨拶も多・・・

メールの年始挨拶も多かった。銀行の月次報告のようなレポートも次第にメールに変更しつつある。ペーパーレスは歓迎である。何度もコピーし直せる紙と印刷機の登場のニュースも耳に挟んだ。21世紀に人類はどんな進化を遂げていくのか。2050年には平均寿命が140才になるという話も聞いた。そうなると、僕はまだ100年は生きるのか。 

病院に入院して点滴に・・・

病院に入院して点滴に毒を入れられてしまったとしたら、どうしよう。しかも看護士に。考えられないことではなくなった。僕は以前入院しているときに看護士に世話になった。彼らは看護婦と同じ仕事をしているんだが男性ということもあり、患者から見ると医師のようでもある。しかし医師ではない。ここというときには医師のように敬われるわけではない分、ストレスをためているような気がした。これは僕の実感だが。病院の待遇に不満があったというが、それは看護士である自分の立場に対しての不満ではなかったのか。実務の重さをかんがみたときに医師と看護婦の待遇の差別への不満や、看護婦と看護士の区別への不満などがあったのではないか。彼が屈折していったとしたら、無差別殺人にいたる原因はそこにあったような気がする。 

長らく関わっていた映・・・

長らく関わっていた映画がほぼ完成して試写会があった。まだ客観的には見られないが、感激しました。何が一番僕にとってよかったかといえば、まだデビューもしてない人たちの音楽を何片も散りばめられたことです。どれもこれも原石の輝きを放っていました。 

達筆すぎて読めないと・・・

達筆すぎて読めないということがある。このあたりが何か重要なポイントです。古文書じゃあるまいし、書いてあることが判読できないということは、書き手の意志や意図が伝わらないということです。これじゃ意味がない。達筆であっても、その流派の権威が褒めていても、一般性を持たないと文字ではないわけです。何事もそうです。達筆すぎて捨てなければいけないものがあることを忘れてはいけません。 

大雪の記憶はひとつに・・・

大雪の記憶はひとつに集約されている。昭和38年である。11才の時。小学校5年生の時で、その時のことは今でも鮮明に思い出す。1階の窓が開けられなくなるから雪囲いで家全体が覆われていた。その囲いも傾いて、僕ら子供は、狭い隙間を冒険するかのようにすり抜けて遊んだ。雪の重みでぎゅうぎゅうと家が軋んだ。何度も豪雪はあったんだろうが、今になってはこの38年の光景しか思い出さない。アルバムに雪に埋もれた家の写真があった。そのキャプションに38年豪雪と書いてあったから、僕の記憶の中では、それが定着してしまったのだろう。真っ白な雪と寒波の中で闘っている地域の人たちにエールを送ります。

双子の赤ちゃんをイン・・・

双子の赤ちゃんをインターネットオークションで売買し、その契約が二重で、ちょっとした論争になっているという。エッグ・オークションというものまであり、自分の卵子を売るような時代であるから、ネットで何を売っていても不思議ではないが、好ましくはない事態である。一時流行したフリーマーケットで、ペットが売られたあとは赤ん坊だぞと冗談でいってはいたが、情報だけで売買するとなればエスカレートするのは当たり前だと思う。まるで奴隷市場のようだと書いた新聞もあったが、規制しないととんでもないことになる。取り引きされているのが赤ちゃんだから、まあ可哀想ね、なんてのんびりしていられるが、老人だったりすれば、コメントすることすらできないだろうに。

妻が何かペットを飼お・・・

妻が何かペットを飼おうといいだして、ウサギがいいんじゃないかと提案したら、それを聞いた息子は「ウサギはいやだ」といったらしい。小さいときに野毛山公園でウサギを抱かされたときの恐怖心がトラウマになっているといったそうだ。僕も現場にいたが、確かに凍り付いたように固まって突然泣き出したことは覚えている。あんなことが、息子の心に大きな傷を作ったのかと思うと申し訳ないなあと夫婦で話したのだが、妻はそれを克服させるためにも、なんとしても説得すると息巻いていたが、どうなることやら。

子離れ、親離れという・・・

子離れ、親離れという意味で、親子がお互いの距離を保つということは簡単なことではない。親はどうしても、子供に対して、優位に立つ意識があるし、投資もしているし、思うようにしたい、支配下におきたいという欲望がある。だからやさしくもするし、つらくもあたる。恋人同士も同じだ。ひとりの人間として自分と対等であろうとするがなかなかかなわない。気になる分、嫉妬もする。人と人とがより深い関係性を求めれば求めるほど、一番遠い存在になる危険性を伴う。距離感がポイントなんだと思う。

2001年2月 6件

そもそもロックが生ま・・・

そもそもロックが生まれて支持された背景を考えてみれば、時代が抱えた抑圧や矛盾に対するストレスの発散ではなかったか。アメリカの若者はベトナム戦争そのものに反対したわけではなく、徴兵制に反発したのだ。大音量で自由や破壊を歌うことで、同世代の共感を得たのではないか。だとすれば、今なぜロックは終わったのかがわかる。ブラックミュージックの旗手たちは差別を歌うわけではない。日本には生活や思想の自由を拘束するものなどない。反発すべき体制など存在しない。しいていえば、混乱する十代は義務教育システムのねじれに反発して犯罪行為を起こしているような感はある。ポップミュージックがロックにすり替わった今、音楽は疲れ切った肝臓のようにどこかが硬直化している。

他人のことで自分が煩・・・

他人のことで自分が煩わしい思いをするのは誰だっていやだ。どこかで関係があって自分の非があれば、それを改めようという気にもなるが、全く無関係なら、腹が立つ。でも、全く社会と無関係ということはまずない。こうして暮らしていること自体が結ぶ付きがあるわけで、他人事だとそっぽを向くのは逆に子供じみた狡さではないか。なんで時計が60進法なんだとか、1年を365日と誰が決めたんだと怒っている人を見ているようで、そうして暮らしていることを受け入れなければ、社会生活はできない。

物語を書きたい。

物語を書きたい。

一体一日に何杯コーヒ・・・

一体一日に何杯コーヒーを飲むのか。朝起きて2杯、仕事始めに1杯、午前中仕事をしながらもう1杯、打ち合わせに入って1杯、ランチを食べて食後に1杯、人と会って1杯、3時のおやつに1杯、疲れたなあと夕方にもう1杯、夕食後に1杯、夜まとめごとをやりながら1杯、寝る前に楽しむように1杯。これ全部、コーヒーです。アルコールを全くやらないが、コーヒーをビールに代えたら、もう何年か前に死んでるでしょうねえ。

プロバイダーの契約料・・・

プロバイダーの契約料になんでこんなに差があるんだろう。サービス内容にそれほどの格差があるとは思えないし。なんでも安ければいいということでもないんだろうが、これに関しては安ければ安いほどいいんじゃないの。マイラインというシステムも、同様。

元気いっぱいに振る舞・・・

元気いっぱいに振る舞っている人だって、なにがしかの哀しみや苦しみを抱えている。爆発しそうな爆弾を持っていれば、それを見せびらかしたくなる。注目してもらいたくなる。そうやって歩いていれば、誰もが避けていく。哀しみや苦しみを背負った人は、もっと孤独になる。だから、どんなときも元気いっぱい振る舞っている人が救われていく。

2001年3月 6件

喫茶店に一人で入って・・・

喫茶店に一人で入って、周囲の視線をものともせずにチョコレートパフェを食べていられるかどうか。甘党でなければ、バーで水割りでもいい。深夜、流しのタクシーを止めて一人で乗れるかどうか。3時間、テレビもつけず電話もかけず、部屋で一人でぼんやりしていられるかどうか。孤独を裏側から見ると、そんなものです。まず一人じゃいられないと思うなら、実はその人こそ本当に孤独な人です。

その音楽を聴くと、い・・・

その音楽を聴くと、いても立ってもいられなくなる音楽を作りたい。癒し系なんて人に任せておきます。精神的嘔吐をそそるとでもいうか。じっとしていられなくなる音楽とはいったいどんな音楽なのか、僕は知ってます。

東京、信濃町にあるソ・・・

東京、信濃町にあるソニーミュージックの録音スタジオが売却によるために閉鎖になる。聞いてはいたが、そこは僕にとってもほとんどの仕事場だった場所で、昨日行ってみて感慨深いものがあった。乃木坂に転居して本社ビルと一緒になるらしい。昨日行ったわけは、尾崎豊さんの4月のマキシシングルのマスタリングである。いったいここで何曲の音楽を作ったか。最後になった曲のタイトルは、「Forget-me not」でした。

舌切り雀とはどんな話・・・

舌切り雀とはどんな話だったかという話になり、正確に思い出せず、ついでといってはなんだが、日本昔話を列挙してみたが、どれもこれも話の筋さえ定かではない。大きなつづらと小さなつづらがあって、いい爺さんは小さなつづらを選んだんだよね、それを聞いた悪い爺さんが大きな方をもらってきたら、中から化け物だでてきたんだってけ、いやあ、それはこぶとり爺さんだろうか、いや花さか爺さんだぞ。わからなくなりました。それにこういうものはなにがしかの教訓を含んでいるはずで、舌切り雀は何で舌を切られたのかも不明だし、どうして爺さんはお礼をもらったかのかも忘れました。この際日本昔話をひもとくことにしました。

季節の変わり目は体調・・・

季節の変わり目は体調を崩しやすいといわれますが、もう大丈夫そうです。本当に暖かくなりました。気のせいか花粉も落ち着いてきたような。小、中学生も今週は春休みですか。街に子供が多いようです。短い休みでしかも宿題がない、いい休みですから、思い切り遊んだらいい。今週末には、花見に行きます。結局近場にします。サクラ並木ほど美しい花の集団はありませんから。

「誰のせいだ」と怒鳴・・・

「誰のせいだ」と怒鳴る男がいる。責任の所在を問う。誰かのせいにしないと気が済まない。日常的訴訟ごっこである。「ここは俺んちの土地だぞ、このゴミは誰が捨てたんだ」と叫ぶ。風に吹かれて飛んできたんです。風の責任ですか。ゴミの責任ですか。あんたの土地に紛れ込まなきゃ、それでいいんじゃないの。仕方のないこと、しようがないこと、そんなふうに考えられないんですか。「天気予報は晴れだったのに雨じゃないか」と怒る男がいる。誰のせいでもない。空を覆った雲のせいにでもしますか。

2001年4月 5件

4月に胸を沸き立たせ・・・

4月に胸を沸き立たせ、新しい服を着る。着慣れた古い服を忘れ、早く新しい服がなじむことを祈ります。

最近取材や原稿依頼が・・・

最近取材や原稿依頼がいつになく多い。まじめに取り組んではいるんだが、考えがまとまらないこともある。取材されている場合は、こちらがいろいろ質問することにしている。そうしているうちに、話したいことが浮き彫りになる。書いている場合は、気分転換に外に出る。外気を吸って、ブラブラする。そして一から書き直す。伝えたいことがないわけではないから、なるべくわかりやすく伝えたいといつも思う。

携帯電話がイヤになっ・・・

携帯電話がイヤになったという話を最近聞く。予想していたことだ。この携帯依存症は世間に蔓延し、人の精神を蝕むと思ってた。サケと同じだ。いっぱいやって気分転換だと思ってたら、サケなしでは始まらなくなる。それと同じだ。携帯電話に依存している自分がブルーな気分になる人よ、解約しなさい。

人が共同で何かをやろ・・・

人が共同で何かをやろうとするエネルギーは計り知れないときがある。いわゆるベクトルがあったときの加速的エネルギーである。石をも貫く力になる。それが前向きであればあるほど、貫いたときの喜びは大きい。

尾崎さんに関して思い・・・

尾崎さんに関して思い出話を書きます。ツアーにしばらくついて歩いているときに、僕がいったん仕事で東京に戻り、本番に間に合うように駆けつけるということが何度かありました。会場ではなく宿泊しているホテルに入って一緒に会場入りするという状況になってホテルに行くと、今ジムで汗を流しているという。僕が驚かそうと思ってこっそりジムに行き、バスタオルを腰に巻いてサウナに潜入していると、彼が入って来て、タオルで顔を隠した僕に気づかずに、すみませんとかいいながら横に座る。しばらくして、「盗んだバイクで走り去る」と歌い出す僕に、彼はいぶかしげに睨む。タオルを取って「やあ」と驚かせたら、彼は腰を抜かしそうになだれ落ちました。狭いサウナで汗まみれで死ぬほど笑いました。合掌。

2001年5月 4件

5月です。最近の自分・・・

5月です。最近の自分のことを書きます。去年の春に1年間は淡々と暮らすと決めて、それを実行してきましたが、その間にいろんな出会いがあり、映画「LOVE SONG」の音楽を担当し、年が明けてからは新人群と音楽づくりを始めました。積極的に外に出るようになり、昔から引きずっている関係ではなく新しい人たちと仲間になれていることがとてもうれしく思います。もちろん旧交は温めつつ、新鮮な気分で自分を前に出す、これがこれからの1年の目標かなあ。

新しい才能に巡り会い・・・

新しい才能に巡り会いたいと切に思っているが、こちらのフォーカスはもう微調整がきかないので、ぼやけて見えるものは見過ごしている。僕の旧式の眼に焦点があった対象物に出会えるまで待つべきか。その辺で悩んでいるわけです。

平河町にある自民党本・・・

平河町にある自民党本部の売店で小泉首相の自民党ポスターが手に入る。一枚50円だそうだ。地方から仕事で出てきていた友人がわざわざ行ってきたといい、よかったらと一枚もらった。おみやげに宝くじと自民党ポスターを買うという。なんだか恥ずかしくなるような話だという人もいるが、僕は自民党のグッヅが売店で売っていること、しかも宣伝材料として採算度外視の値段で売っていることに笑ってしまった。

最近ずっと気にしてい・・・

最近ずっと気にしていることといえば、イチローと新庄の成績ぐらいか。これは株をやってもいないのに、日経平均株価指数を気にしているよりは、はるかにまともなことかもしれない。日本の経済の先行きを気にしているよりは、メジャーリーグでの侍たちの活躍のほうが現実的だってことです。

2001年6月 5件

韓国語習得計画はまず・・・

韓国語習得計画はまずは自習でスタートした。まあまあ分厚いテキストをペラペラと見て、ランダムに韓国語のイディオムをしゃべってみる。発音が正しいかどうかは気にしないで、語感のおもしろさだけで楽しんでいる。そんなところから始めて、1ヶ月は毎日決まった時間だけ韓国語にふれることにした。これは楽器を始めたときの僕なりのパターンである。慣れることからすべてが始まる。そう信じている。

BSで欠かさず見るよ・・・

BSで欠かさず見るようにしている番組がある。アクターズスクールの俳優や脚本家や監督志望の学生たちの前でゲストの成功者が司会者にインタビューを受けて、最後に質疑応答するものだ。スピルバーグの回を見た。示唆に富む意見が多い。自分を見つけるんだと何度もいう。成功した後も、成功者としての自分の目ではなく、アマチュアとしての自分の目を信じているという。スピルバーグぽいものを作ろうとしたら終わりだといった。是非このプログラムを見ることを勧める。

時々行く輸入雑貨店で・・・

時々行く輸入雑貨店で、普段は話をしない女主人が声をかけてくれて、いろいろと話し込む。40を過ぎてしまったという彼女は、以前はおもしろいことが好きで、まめに出歩いていたが、最近はとんと行かなくなったという。こちらが音楽関係の仕事をしていると知ると、「わたしはこれでもチャーの追っかけをしてたのよ」と俄然目を輝かせた。「あの頃のエネルギーがどこへいったのって感じよ」と笑う女主人。何かおもしろいことがあったらメールで知らせてくれる?といわれて、ああと気のない返事をしたが、おもしろいことを探してメールを打って誘ってあげたい気分になっている。

新入社員を契約社員と・・・

新入社員を契約社員として採用する会社が出てきた。1年ごとの契約であるから、基本的には適正がないと判断されれば解雇されるということである。それを承知で入社する。会社側も学生側もずいぶんと勇気のいるシステムである。終身雇用制度が定着していた日本では、非常識な形ではある。実力次第とはいうものの、このシステムは破綻する可能性もある。会社側が有利なようで、財産としての社員養成に無駄な時間と経費がかかるし、しかも仕事ができる社員は条件が折り合わなければやめることもできる、と説明されたが、愛社心とか忠誠心とはお互いの犠牲の上に成り立つものだ。親分子分の思想があってこそ、日本的な企業の成長があったのではないか。少し心配です。

なんと首都高速上でい・・・

なんと首都高速上でいきなり車が減速して停車してしまった。何が起こったかはすぐにわかった。ガス欠である。夕方の渋滞をますますひどくさせてしまう事態になった。僕は車を降りて近くの料金所まで歩いていき、事情を説明すると、車に戻って待てという。待つこと15分。巡回車に牽引されてとりあえず邪魔にならない駐車帯に。そこで待つこと1時間半。空白の時間でした。黄昏時、窓を開け、ぼーっとしながらいろんなことを考えました。空中に浮いているようで、地上10メートルぐらいの高さにひとり、走り去る車の波をずっと眺めてました。

2001年7月 4件

強い意志を持って物事・・・

強い意志を持って物事に対処する。意志がなければ場面場面で一喜一憂することもあるが、強い意志があれば揺らぐことがない。揺らぐことがない意志が強い意志である。その意志が判断として間違っていることもあろう。が、決めたことに従う。結果を憂うことがない。意志に基づいたすべてのことを受け入れる。

フォーカスの廃刊につ・・・

フォーカスの廃刊について思うことあり。新聞やテレビのみならず、ネットで見たことあるような内容では誰も買わないから独自の取材で記事を書いてきた編集スタッフが「もう追いつかない」と力尽きたんではないか。内容はワイドショー的だと批判されても、新聞記事を棒読みしているワイドショーとは、そもそも根元的に異質の媒体でなくてはならなかった。そのことで窒息してしまった。 

情報中毒者が増えてい・・・

情報中毒者が増えている。どんなに細かい情報も知りたがる。そしていちいち振り回され、情報に飢え続けて、ないと禁断症状を起こす。テレビもパソコンも新聞も何もない状態で暮らすことが想像すらできない。情報がないと損をするし、時代に置いていかれるし、人間関係にも支障が出てくる。そう信じている。情報依存症を作るための社会構造が危険だとは誰も忠告しない。

飼い犬の自由について・・・

飼い犬の自由について以前も書いたが、繋がれている間は外せといわんばかりに自由を主張するのに、いざ外されるとどこへも行けないものだ。日本が京都議定書でアメリカの顔色ばかりを見ているのを批判して、属国じゃないんだからもっと自己主張しろという。それを見ていて「そんなことならアメリカの州になってしまえば楽でいいんじゃない」といった人がいて、それを受けて「確かにそうなればハワイと一緒だから、沖縄基地問題なんてなくなるし、パスポートもいらないし、いろいろ便利だし楽だよね」と答える者あり。そもそもそう思うこと自体が飼い犬意識がとれてないんじゃないか。日本の真の独立、というような面はゆい言葉がまだ飛び交うことが情けない。

2001年8月 4件

聴きやすい音楽が好ま・・・

聴きやすい音楽が好まれ、読みやすい本が読まれ、癖のない料理が好まれ、緊張を強いられない好意的な人間関係が求められ、それでいて刺激がないと不満をいう。

49歳の誕生日にたく・・・

49歳の誕生日にたくさんの人からメッセージをいただき、品物もいただき、大恐縮です。祝ってもらうような年でもなく、せいぜい母親に感謝する日かなという実感ですが、頑固にやれてきてまだ何とか仲間がいるというのがうれしい限りです。嫌われ者になることが怖いくせに、人とうまくやれないと自分を通してきたので、誕生日を覚えてくれている人がいるだけで感激です。

レコーディングという・・・

レコーディングというものを通して考えることがある。いろんな楽器の音を重ねていく作業の中で音質や音階を探っていくと、一番適切なものに自然と帰結すると信じてやるわけだが、それがなかなか見付からないことがある。一晩中やってこれでいいかと思って翌日聞くとしっくりこない。何を基準にして判断しているのかがわからなくなる。いったいベストというものが何かということを考える。つまり自分はベストを作りたがっているのか、それとも作業を通して試行錯誤したがっているのかが不明になる。答えがあるならたどり着きたいが正解はどうもないみたいだし、納得するためにすべてのケースを試しているような気になる。とすれば、これでいいかと思うことは納得して決めているわけではなくて、これ以上試しても迷うばかりだから、まあこれだけやったから一番しっくりくるものにしとこうかみたいな気分なのかもしれない。何もしないで最初にやったテイクと2晩試行錯誤したものが同じだったなんてことは日常茶飯事である。

予定は未定という言い・・・

予定は未定という言い方がある。予定はあくまでも予定だから、必ずそうするというわけではない。一応決めてはいるがなにがしかの事情があればやらないかもしれない。予定があっても、それ以上にやりたいことや、やらねばいけないことが起これば変更する。だから予定は未定ということだ。必ずそうすると決まっていれば、それは予定ではなく決定である。約束があっても守れない事態が勃発して、どうしても約束を反古にしてしまう経験は誰にだってある。約束を反古にするような突発的な事件は頻発するものではない。まあいいか、という気分に簡単に誘導されてしまうようになっていたら赤信号だ。予定は未定だからという言い訳が安易に導入されるような生活は、相当危険な状態だと思った方がいい。

2001年9月 2件

華原朋美さんに「人と・・・

華原朋美さんに「人として」という曲があった。タイトルは英語だったような記憶があるが、彼女の境遇をふまえてなくとも、かなりインパクトがある曲で僕はまるで自分に問われているような痛みを感じたものである。弱い立場の人間が、その支配者達に向かって、無垢な感情や気持ちを吐露すると、それは人の心を打つのである。怒りは純情に裏付けられたときにパワーを持つ。

レコード会社系列の出・・・

レコード会社系列の出版社が開催した新人のオーディションを見に行く。いろんな音楽をやる若い人たちは生き生きとしていて楽しかった。緊張はしているが、以前に比べると数段楽しんでいるように見えた。しかし、それぞれにインタビューを短い時間受けるのだが、僕が見ていた限りでは誰ひとりとしてアメリカの同時多発テロのことに触れない。口止めされているわけでもないだろうに、不思議で仕方がない。彼らが音楽を披露することと、世界の状況は無縁なのだろうか。漁師が近づく嵐について無頓着でいられるだろうか。少し驚きました。テロに対する日本の対応に関して何の意見も持たないはずはない。いずれ社会的に影響力を持つようになる自分の姿を想像しておいてほしかった。僕は報復には反対です。暴力に対して暴力で制することが正しいとはただの一度も学んでいない。

2001年10月 5件

スポーツには記録と勝・・・

スポーツには記録と勝敗がつきまとう。記録は破られる運命にある。体力の進化が新しい記録を作り出す。数字に置き換えられたスポーツマンの努力が時代とともに次々に更新される。体力の進化にも限界があるだろうが、目標とされた記録は必ずいつか塗り替えられてきた。より速く、より高く、より重く、より美しく、より強く、もっともっとがスポーツを発展させてきた。しかし勝つことだけに意味があるわけではないのと同じように、記録を更新することだけがスポーツマンの使命ではない。イチローも高橋尚子も素晴らしいが、名もなきスポーツマンにも敬虔な思いを持ちたい。

NO MORE WA・・・

NO MORE WAR!

助川健が亡くなった。・・・

助川健が亡くなった。彼は僕がこの音楽の仕事を始めて最初に知り合ったエンジニアでした。年が同じだったこともあり、僕が杉並に住んでいた頃に、彼も阿佐ヶ谷にいて、レコーディングが終わった後に車で送ってもらったりしながら仲良くなりました。村下孝蔵さんや尾崎豊さんや浜田省吾さんや、僕の制作するアーティストのほとんどすべての仕事を一緒にやりました。エンジニアとしての特別な才能があり、そんなに技術的なことなど詳しくはないけれど、こんな音にして欲しいというと耳で聞いて実現させるというようなタイプで、僕は彼の才能に随分助けられもしたし、刺激も受けました。あまり仕事をしすぎて、ある時期からは海の近くに引っ越してのんびり生きるようになり、それはそれでうらやましく思いましたが、僕は簡単に転換できずに、一緒に仕事をするチャンスも減り、2年ほど前に一度尾崎さんのライブのリミックスをやったのが最後の思い出です。ユーモアのセンスがあり友達がいのある男でした。もっと年をとったらゆっくり会うのを楽しみにしていたんですが、先に逝きました。すけさん、ありがとう。ご冥福をお祈りいたします。

夏休みが思うようにと・・・

夏休みが思うようにとれなかった腹いせに、事務所内外で少し運動し始めたのが、何となく続いて2ヶ月過ぎた。今ではタクシーを利用しがちだった距離も早足で歩く。時間があればとにかく歩いていく。いい感じだなと思っていた矢先にちょっとした体力テストを受けたら、散々たる結果でガックリする。肉体はそう簡単には蘇生しない。

習うより慣れろという・・・

習うより慣れろという。四の五の決まり事や理屈を聞いていると、興味が薄れていく。たとえばスポーツにしても、ルールばかりを覚えていても実践の楽しさを最初に感じた方がいいに決まっている。やりながら細かいことを覚えればいい。仕事もしかりである。まずは慣れることからスタートする。リラックスすることが大切である。慣れれば気が楽になるものだ。習うよりも慣れることを進める。 

2001年11月 5件

引っ越しの度に持ち歩・・・

引っ越しの度に持ち歩くものは思い入れもあって捨てられないものなんでしょうが、そいつとの別れをきちんとするべき時はあるものです。うっかり捨てても、急に面倒になって処分しても、理由は何であれ、ずっと持ち歩くよりはましです。引っ越しの度に荷物が増える人は結局別れ下手な人です。感傷に浸るひまがあれば、車でも洗え。

事務所に向かう道の途・・・

事務所に向かう道の途中に大きな体育館があり、その脇には何人ものホームレスがいる。風を避けて吹き溜まりの空間に段ボールのスペースを確保している。僕がその場所を通るのは朝だから、彼らはいつも起きている。体を悪くしているのか、あまり活発には動かない。陽が当たる日には前進に陽を浴びようと身を乗り出しているが、雨の日や風のある日は頭しか見えない。痩せこけてすすで汚れた顔だ。よく目にするような集団ではなく、みんな一人でいる。彼らにとっての明日はどんな意味があるんだろうか。明日になって彼らはどうなりたいのだろうか。生きていることにどんな喜びを見つけられるのか。社会との関わりを断って生きることにどんな安らぎがあり、それはどのくらい辛抱できるものなのか。

木曜日は僕にとってあ・・・

木曜日は僕にとってある時期から特別の日になっている。毎週木曜日は朝からジムに行く。なまった体に活を入れる。最後に泳ぐ。その距離を少しずつ長くしてきている。限られた時間の中で運動しているから、少し無理がある。それでも僕はオリンピック選手のように華麗に走り、泳ぐ。汗をかいて、汗を流し着替えて、午後からの仕事に戻る。なぜ木曜日なのかといえば、週の中で一番気分がだらけるからである。先延ばしにしていた事項がたまってくる。それを木曜日の午後に片づけるのである。そのために勢いをつけるために僕は走り、泳ぐ。なのに腿を痛めてしまった。無理をしたからに違いない。それでもジムには行ってバイクをゆっくりとこぐ。スカッとしないから、午後も閉塞感の中にいて仕事がはかどらない。体が健康でなくてはいけないとはこういうことだと実感する。早く腿が回復するといいなあ。

空のこのあたりという・・・

空のこのあたりという特定は難しいし、海に関しても太平洋のこの辺でというような言い方は現実的には難しい。しかし、この丘のこのあたりというような地面の特定はできる。これが空軍や海軍と陸軍の違いではないか。地面を踏んで前進する兵隊が戦いを支配する。アフガニスタンの戦況を見ていて、そう感じた。戦いに必要なことは確実性である。

大阪での尾崎豊のバー・・・

大阪での尾崎豊のバースデイイベントには全国各地からたくさんの方々に来ていただき、感激しました。10年目の節目ということでしたが、また新しい気持ちになることができました。ありがとうございました。全く興味のない方々にも一言だけいいたいことがあります。心にしみいる歌は少なくとも10年という年月を越えていくものなのだということです。会場で流れた「FORGET-ME-NOT」には涙が溢れそうになりました。また来年も会えたらと強く思います。

2001年12月 6件

最近のことですが、日・・・

最近のことですが、日曜日の街で万引きをして逃げる女性を目撃しました。店の人が飛び出してきたので、「泥棒ですか?」と聞くと、少し興奮した表情でうなずいてましたが、近くにいた人は僕も含めて、「へえ」みたいな反応で誰一人追いかけることができませんでした。その理由というのが逃げている女性が本当に走るのが苦しそうで、何を盗ったのかはわからないんですが、身なりからして情けなくて、同情したというわけでもないんですが、わざわざ捕まえてもという気持ちになったんです。どうも洋品店から万引きしたようで、セーターかマフラーか、何かそのようなもの。これだけモノが余っている世の中で、あるものを首に巻いてりゃいいじゃないかって思いましたが、逃げる元気があるなら働いて気分良く買えばいいじゃないですか。師走です。

心を痛めて悩んでいる・・・

心を痛めて悩んでいることがあるとしよう。顔色が優れないねと人から心配されて、深刻な問題を抱えてはいるが個人的なことなんだと答える。社会的な問題ならみんなで知恵を寄せ集め力を合わせて解決する方法がある。個人的なことは自分で解決するしかない。心配してくれる好意に対しては感謝しつつも、相談できることではないという態度で接する。相談しても「どうしようもないと思われることはいつも時間が解決するしかない。時が経てば状況が変わる。人の心もこなれてくる」という答えが返ってくる。が、自分の場合、かなり長い時間が経過したけれど、いっこうに解決の糸口が見つからないと心の中で反芻する。むしろ病状が進行しているような気がして、かえって憂鬱になる。根幹にある病巣を摘出してしまえばいいのだろうが、その手術で命を落とすかもしれない。しかし、このままにしておいてもいずれ致命傷になるのは見えていると気をもむしかない。「迷いながらここまで来てしまった。痛みに対する恐怖心を取り去り、明るい未来を信じて、勇気を出すべきか、それとも、それは勇気ではなく無謀なことなのかもわからない。そんなことを相談されても困るでしょう?だから顔色が優れないままにしているんです」といわんばかりの人が近くにいたら、何ができる、あなたなら。

考えが浮かばない時、・・・

考えが浮かばない時、まとまらない時、人の意見にとりあえず反対する。相手の頭がよければ、自己の意見を考え直そうと努力し必ず欠点を見つけて反対されたことに敬意を持つし、相手が馬鹿なら、そもそも大した意見ではないから反対したことが評価される結果が待っているものだ。

いつまで働きますか?・・・

いつまで働きますか?という問いに、死ぬまでと答える世代は自分たちよりもずっと上の世代だと思っていたが、これは世代の問題ではなく年齢の問題だということが最近わかってきた。働くだけ働いてリタイアしたらのんびりと人生を楽しもうと考えていたのに、働く必要がなくなる年齢に近づくと仕事に執着する 。だから「死ぬまで働く」発言になるのである。貧しいなあ。

パソコンの画面に向か・・・

パソコンの画面に向かって一日中仕事をしている人は多いんじゃないかな。会社に出て、パソコンのスィッチを入れて起動させると、まずはメールが来てないかとチェックし、いつも決めているサイトを見てからコーヒーをすすりながら仕事を始める。そんな人がズラッと机を並べて仕事をしているのがオフィスになった。部門ごとに雰囲気ががらっと変わることも少なくなって、部署の個性も薄れた。そして一人一人の個性も薄れていくような気がする。働くこととはパソコンに向かうことではない。

長いこと会えてない友・・・

長いこと会えてない友達に年賀状を書く。一年に一度だけの言葉なので慎重に書こうと思うがなかなかペンが進まない。結局元気でいますかということでしかない。心を込めて書いた文面はいつも短い。想いが凝縮される。そして返ってくる返事も同じく短く、元気ですかの短い言葉である。そうして年を取る。同じスピードで年を取る。